発色の原理
　ボールペンの筆圧やドットプリンターの印字圧が加えられると、紙裏面に塗布してあるマイクロカプセル（発色剤）が壊れて無色染料が、紙表面に塗布してある顕色剤と化学反応を起こして発色します。

課題：
　・ノーカーボン紙が写らない。
　・ノーカーボン紙の文字が消える。

・表裏と組み合わせに、ご注意下さい。
　間違うと発色しない場合があります。　
・落下等、衝撃を与えると発色する場合があります。
・通常の事務作業では、ほとんど問題ありませんが
　直射日光・溶剤 ・油・水・化粧品・薬品 ・糊
　・蛍光ペン ・スタンプ・塩化ビニール等により、
　変色したり、発色文字が薄くなったり、消えたりする
　場合があります。発色能力も低下し、
　書いても文字が薄くしか発色しなかったり、
　写らなかったりする場合があります。
　又、長期保存の経年変化でも、
　この様な事が起こる場合があります。
　特に伝票の一部分を写らなくする減感印刷がある
　場合は、減感インキが長期の間に滲むように浸透
　していき、発色必要部分が写らなくなったり、
　発色文字を消してしまう場合があります。
　減感インキの盛量が過度に印刷された物は顕著に
　症状が現れます。
　フレキソ方式の減感印刷物は、滲みにくいので
　比較的に優位です。

ノーカーボン紙：複写文字が薄い場合
・ゆっくり書いて下さい。
　早く書くと圧力にムラが出来てダメです。
　同じ筆圧で試してみてください。
　かなり差が出るようです。
・下敷きは、堅い方が良いです。
　紙質の物は避けてください。
・ボールペンによっても、かなり差が出るようです。
　水性タイプはボールが滑り難いので、
　油性が、良いようです。
　ボールの太さも、圧が通りやすい太さが、
　あるようです。
・直射日光にさらすと写り難くなります。

ノーカーボン紙：保管について
・保管場所は高温多湿を避け、冷暗所にしてください。
・経年変化しますので長期保管には向かない紙です。
・経年変化は保管場所の環境により、
　大きく左右されます。

ノーカーボン紙：加工時の注意点
・加工時に紙の表面をこすったり（摩擦）、
　断裁やローラーでの加圧が過ぎると
　マイクロカプセルが壊れて時間が経過してから
　発色するブルーイング現象が起こります。
・加工時には気付かずに、数ヶ月〜数年後に
　ブルーイングする場合もあります。
・印刷インクの成分が原因で数ヶ月後〜数年後に
　ブルーイングする場合もあります。
・加工会社は、出荷時点では、
　未来のブルーイング予測が解らなく、
　後からクレームになる事があるので、
　経験とノウハウが重要になります。